先日、外壁材として使用する「焼杉」を大工さんが現場で行っていた昔からの伝統的な方法「三角焼き」で作成しました。
焼杉とは
焼杉とはその名前のとおり、杉の表面を燃やして作ります。 表面が炭化すること耐久性に優れた素材になります。
炭が腐るということはありません
杉板を塗装して外壁に使用した場合、雨にぬれたり乾いたりを繰り返すうちにやせたり変色したり、木材そのものが腐ったりすることがあります。 炭化した状態であれば、菌類が繁殖するために必要な栄養分などがないため、菌などの繁殖も抑えられ外壁に使用した場合も耐久性は高くなります。良く焼いて炭化層の厚みがある焼杉板であれば、50年以上は持つと言われています。
焼杉も木材なので反ったり割れたり、炭化層がいずれ剥がれてくるということも考えなければなりません。 墨汁などの同じ墨の成分を含むもので部分的な補修を行ったり、外部用木部塗料、具体的に言えば、キシラデコール等の黒を塗ることで補修することができてメンテナンスも比較的簡単です。 一般的な杉板張りの外壁と同じく自然素材のため張替が可能で、この素材の強みです。 工業製品のように生産が終了していて部分的に修理できないことはないので外壁素材としては安心です。
焼杉板のデメリット
杉板の表面を炭化させるのが焼杉板ですから表面が炭の色である黒一色となります。 焼き加減で多少表情を付けることができますが、外壁に使用する場合はデザイン面で工夫が必要になります。
焼杉板は表面の炭化層が風合いですが、ススが付着します。
何も知らないお子様が外壁を触って、その汚れた手で家の中の壁をベタベタになってしまったり、知らない来客の方が触ってしまい、気づいた時には手が真っ黒…なんてことも。
焼杉はメンテナンスが必要?
焼杉板の焼き具合やその板が使われている場所によっても変わりますが、外壁面であるなら軒の出などの条件で耐用年数は大きく変わってきます。 できるだけ軒の出があるほうが耐久性があがります。また、北陸は風雪が北西から強く吹き込む事が多いので、外部の仕様やプランニングでは気をつけるポイントになります。
焼杉板に限らず何十年も使っていくものであるなら、点検とメンテナンスは必ず必要になってきます。 焼杉板の場合、炭化層がはげ落ちてしまうと、もちろん普通の板張りと同じになってきます。 時々は外壁を見回って、炭化層がはげ落ちているようなところがないかは確認した方が良いでしょう。
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